会員の感想より
厳しい弾圧や検閲をかいくぐり、芝居をしたいという強い信念のもとに芝居を続けてきてくれたからこそ今、こうして私たちが芝居を観られるんだとしみじみ感じました。最後の場面は、会員集会で台本の読み合わせをしたので、感極まってしまいました。獅子舞、迫力あって、素晴らしかったです。会員さんも、もっと見たかった‼と。
(会員歴33年 70代女性)
このお芝居があることで、桜隊のことを初めて詳しく知ることができました。検閲を通す為に「満州」へ行くことをストーリーに組み入れたことが芝居の中には無かったので、事前に知っておくことが必要でした。「どん底」の歌は一番感動しました。
(会員歴2年 60代女性)
劇団疎開という言葉も知りませんでした。戦争となるとすべての自由が「国」によって抑圧されていくのだと痛感しました。今の日本もすでにその道へなだれのようにつき進んでいるのを感じます。観劇した人はその事を感じていると思います。会員に誘ってもなかなか入会してくれませんが、こうした機会を持つことによって、今ある日本の姿や危機がより鮮明に感じられると思うのですが、演劇鑑賞の大切さを感じました。来年の二部になるのを楽しみにしています。
(会員歴5年 70代女性)
一段高い台の上ですべての場面を表現、静かにスピーディーに転換する。前回の「マクベス」の時の大きな戸が何枚も動き回る動の舞台が印象に残っていて、今回のシンプルな舞台も残りそうです。私が子供のころに時代劇映画などに出ていた俳優さんもいて、今の東演につながるのもわかりました。戦争の真っただ中でも、演劇やうたがどんな形でも必要とされた歴史があって、自由に鑑賞できる今を大事にしたいものです。あらすじはわかっていたので何とか理解しようとしましたが、声がききとりにくかったです。
(会員歴14年 70代女性)
泉南演鑑の例会で上演された「ハムレット」や「マクベス」とは違い、「獅子の見た夢」では演劇の原点に触れた思いがしました。戦時下に芝居を続けることの難しさは並大抵ではなかったと思う。それでも芝居を続ける人たちが命がけなら、観劇する人たちも命がけ。彼らが命がけで守ってきた演劇を、私たちも微力ながら守っていきたいものです。
(女性)
鑑賞会を楽しめているのは、今日のお芝居で観た役者さん達があったからなのですね。戦争は、家族が一緒に居たいと願ったり、自分達のお芝居をしたいという思いを、ことごとく邪魔して、空襲の続く辛い生活をさせ、そのなかで色々な決断をし生き抜こうとする。獅子が自分の為の決断を応援しているような、一筋の光を照らしているような、今の私達の背中を押してくれる作品でした。
(会員歴9年 60代女性)